アガベ初心者が水やりを失敗しないタイミングとは?!

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こんにちは、モジビトです。

水、光、風、どれも多肉植物育成に必要な要素ですが、中でも初心者の方にまず知って頂きたい育成方法の事をブログにしました。

それは「水やりのタイミング」です。

私も色々な園芸YouTuberの動画や専門書を見て散々勉強してきました。「1週間に1回」水やりする人、「10日に1回」や「月に1回」なんて人もいて、結局どれが正解なんだよ!笑 なんて思っていました。

それは人によって育成環境や植物の大きさ、仕立てたい形が異なるので違ってくるのは当然です。ただ、唯一皆が口を揃えて言っている事・・・

それは「土が乾いてから水やりをする」(以下、用土と表記します。)

基本的にはこれです!上級者ともなればアガベの状態を見て水をやったり、仔株の根を出させる時は水切れをさせずにやることもあります。

しかしこれこそが初心者の方が失敗の可能性を防ぐ、水やりの第一ステップなのです。

では、用土が乾いたとは具体的にどういった状態なのでしょうか。また、どうやって鉢の中まで乾いている事がわかるのでしょうか。

今回は検証と私自身の経験も兼ねてご説明します。

鉢全体の用土が乾いたことがわかる方法とは?

今やオンラインで検索すると、水やりチェッカーを使うとタイミングがわかるという内容を目にします。しかし、正直に申し上げてアガベには必要ありません。後に検証結果でご説明します。

ではどうやって鉢全体の用土が乾いたことがわかるのか・・・

結論をいうと重量秤(キッチンスケール)を使う事が一番正確にわかります。

もちろん「そんなもの使わなくても手で持った感触でわかるよ」という人もいるでしょう。

ただ、この記事では初心者の方が自分の環境下で用土が何日で乾いたかを把握するためにおすすめする方法です。

数多く育成されている方は全てを量る必要はありません。下記例のように知りたい鉢のサイズを1つチョイスし試してみればOKです。

(例)プレステラ105深型の用土が水やり後何日で乾くのかを知りたい

【用意するもの】※この時は植物は必要ありません
・プレステラ105深型のスリット鉢
・ご自身で使用している用土 (これをスリット鉢にいれます)
・測定記録を書くノートと筆記用具(スマホのメモでもOK)
・重量秤(キッチンスケール)0.1グラム単位で500グラムまで量れるもの
※プレステラ105深型以上のサイズは1キロまで量れるものがおすすめです。
【測定方法】
①水やり前の鉢全体の重量を量り記録を付ける (完全に用土が乾いている状態)
②水をたっぷりやり、水をよく切った後量り記録を付ける (用土が一番湿っている状態)
③アガベを育成する環境に置き、毎日朝と夜だいたい同じ時間に量り記録を付ける (多少の時間ズレは問題無し)

上記測定を行い水やり前の鉢重量に戻った時、用土が完全に乾いたということになります。

それでは本当に重量秤(キッチンスケール)が一番正確なのか、今回水やりチェッカーを含めた検証を行いましたので見ていきましょう。

用土が完全に乾くまでの検証

まず初めに用土の乾燥状態は下記写真のように色または感触で判断します。

次に今回検証で使用した物は下記の通りです。

①プレステラ105深型 改造
②自作のフィルター
③用土(硬質赤玉土3・硬質鹿沼土3・軽石1・竹炭0.5・ゼオライト0.5)
④水やりチェッカーSUSTEE
⑤重量秤
①プレステラ105深型 改造
側面から硬質赤玉土と硬質鹿沼土の色変化を見えるようにしました。
②自作のフィルター
鉢底ネットを丸めてフィルターを作り、用土が一番乾きにくい中心部分と区分け出きるようにしました。これにより検証途中でも中心部分の乾き具合を抜き取って確認できます。
③用土
ある程度の保水性がありつつも、水はけと通気性の良い用土を使用しました。
④水やりチェッカー SUSTEE
適切な水やりのタイミングが色でわかるといわれている物です。
今回、プレステラ105深型にはSサイズのSUSTEEを使用しました。

下記図はメーカーHPから引用させていただいた有効水分域を示す図であり、青色から白色に変わった時が水やりのタイミングとの事です。

⑤重量秤
使用した重量秤は校正されたA&Dの秤を使用しました。
性能は0.1グラム単位表記の500グラムまで測定可能なものです。
※今回、精度の高い重量秤を使用しましたが、料理などで使うキッチンスケールでも問題ありません。

検証結果

私の環境下で土が完全に乾くまでの日数は下記のようになりました。
・室温は約25℃~30℃
・サーキュレーターは1つ
・植物育成LEDライトの照射時間は13時間/日
【検証結果と経験からわかったこと】
①水やり直後を0日として用土の完全乾燥までは6日目の約1週間掛かり、水やり前の鉢全体の重量と同じ数値に戻った。

②SUSTEEの色が2日目の夜には白く変化したが、内部の用土はまだ湿っていた。
そのため、全ての用土を試したわけではないがアガベのような乾燥を好む植物や今回使用した用土には不向きということがわかった。

※SUSTEEや土壌測定器についての注記
このような便利グッズはどんな植物でも水を欲しがっていることがわかる物では無いことをご理解ください。中には水切れを起こす前に水を欲しがる植物や、用土が乾燥後数日経ってから水を欲しがる植物が存在します。
最終的には植物の状態を目で観察し、水やりの間隔をマスターすることが大切です。

③5日目の朝には手で持っても水分の重みを感じず、乾燥状態の感触とほぼ変わらなかった。
長年の経験からこの状態で水をあげてもスリット鉢であれば根腐れはせずにアガベは育ちます。

まとめ

今回の記事では基本的な水やりのタイミングを知るために、鉢全体の用土が乾いた事を把握する方法をご説明しました。

しかし、この重量秤を使う方法はあくまで初心者の方が少しでも失敗を避けるための方法の一つです。慣れてくれば手で持った感触や植物の状態を見て水やりのタイミングが必ずわかってきます。

育成スピードを速くしたければ、用土が速く乾く環境、使用する鉢、用土配合を自分で考えカスタマイズしていく事が大切です。これも園芸の楽しみ方の一つではないでしょうか。

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